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BAの育て方Vol.1

  • 執筆者の写真: reethihandhuvaru
    reethihandhuvaru
  • 2016年9月26日
  • 読了時間: 4分

いわゆる美容部員・・・最近はBA(ビューティアドバイザー、ビューティアテンダント)などの呼び名があります。メーカーや販売店さんは彼女たちに、化粧品を沢山販売して欲しい。ですから、彼女たちのモチベーション、技術、接客マナーをアップさせる教育をします。基本的な身なり(髪型、アクセサリー、肌の手入れ、メイクアップ、デオドラント)や服装(大抵は制服がありますが、靴、ストッキング)などは押さえた上で、

教育する側が力点を以下のどこに置くのか?でBAさんたちの質に違いが現れます。

①BAさんたちのモチベーションを上げる(技術の格付けをする、表彰する等)

②お客様の攻略法を学ばせる(応酬話法など)

③自社商品についての特徴や優位性などの商品知識を学ばせる

④お客様のニーズを把握する力を学ばせる

⑤お客様が簡単に楽しく継続的に使用できる商品提案力を身につけさせる

⑥化粧品の根本的な知識を身につけさせる

①〜③を教育の中心にするメーカーや販売店は多いでしょう。教育する側が根本を理解していなくてもパターン化ができています。教え方の型ができていますから、講師の育成に時間がかかりません。

④〜⑥は、即売り上げに即、反映しませんし育成に時間が必要です。教える側の人材も不足しています。

今回は①〜②について。

「あなたは素晴らしい!」と評価してもらうことは、モチベーションをアップさせます。認められることは嬉しいですし、努力する気になります。達成感もあり、目標も立てやすい。

まずは技術。

メイクアップ商品が売れないと、BAさんにテクニックがないからでは?と指導する側は考えます。BAさんは、お客様にとっては身近なお手本でもあります。ですから、テクニックの向上を指導の中心に据えることが多いのです。売り上げはBAさんの「顔」にかかっています。

「あなたのような眉が描けたらいいんだけど」「メイクアップが上手よね」「その口紅、いい色ね〜!」と言った声を、BAの皆さんはかけられたことがあるのでは?

メイクアップが上手い・・・大きな自信となりますね。ですから「●●●マイスター」だとか「メイクアップアドバイザー」など、独自の階級や資格を設定して努力させます。

小学校の水泳1級とか、そんなのに近いでしょうか。本人の「やる気スイッチ」が押されますし、自主的に練習したりするので、ぐんぐん技術はアップします。

・・・ただ、商品はお客様ご自身が使用するもの。

BAさんが技術に溺れてしまっていると、「自分の技術を披露」するだけになってしまいます。お客様全てが、メイクアップ技術やセンスに優れているわけではありません。

「簡単に綺麗になれる」から買おうと思うのに、「相当な技術がいる」「難しい」となったら、「欲しい!」と思うでしょうか? 

BAさんの技術の鍛錬とモチベーションはとっても大切ですが、「メイクアップ技術」が高いからといって、お客様が買ってくださるわけではないのです。

では、販売力は?

トップセールスという言葉を聞いたことがありますよね?ランク付けの最たるものです。

私が存じ上げる美容業界の大御所に、「自身の販売金額の記録は、未だに塗り替えられていない」とおっしゃる方がいらっしゃいます。技術も見た目も妥協を許さない姿勢は素晴らしいと思います。その方のように、自らが「主役」であり「商品」である方とは違って、BAさんは「お客様を主役」にしなければなりません。なのに・・・売り上げを常に競っている状態では、「お客様の気持ち」を忘れてしまう。

百貨店の化粧品コーナーのBAさんの販売実績は、レジ入力の際に誰が担当したかがはっきり判るように設定されています。今後のお給料にも跳ね返ってきますから、担当する顧客を確保するのに しのぎを削ります。売り場のBAさん同士がライバルです。

近年、資生堂さんは、考え方を改められたとか?

長く化粧品をお使いいただくためにはBAさんを販売金額で競わせるのは得策ではないと思い至ったご様子です。一時的に、売り上げはダウンするでしょうが、消耗品を販売するメーカーや販売店は、顧客数を失わないことが必須です。一方で顧客開拓もやらなければなりません。

販売金額ではなくても顧客獲得数を競わせたり、一定基準をクリアしたら報奨金や達成賞などのご褒美を与えることもあります。販売する側の鼻先にニンジンをぶら下げるのです。大きな会場で表彰したりします。こうなると、販売する側の達成感や満足度が優先されるる方向に・・・。

売り上げを伸ばすには瞬発力がありますが、お客様のニーズに寄り添うというよりも、お客様を説得して販売する力が増します。

お客様がこう言ったら、こう斬り返す・・・『応酬話法」という販売技術が磨かれて行きます。この技術を磨くことに力を注いでいる会社がありますが個人的にはあまりお勧めしません。

「説得」が「納得」くらいになったとしても、お客様が本当に「欲しい!」「魅力的!」と思って購入されたのか?・・・微妙です。言い過ぎかもしれませんが、ある意味「押し売り技術」です。

大事なのは、お客様の気持ちから離れた「販売」にならないこと。その場限りの販売を継続したその先に、信頼を失い顧客離れを起こす「経営不振への危険」が待っているかもしれません。

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