BAの育て方VOL.2
- reethihandhuvaru
- 2016年9月28日
- 読了時間: 3分

前回、美容部員さん(BA)の育成について①〜②を説明して、以下を持ち越しました。
③自社商品についての特徴や優位性などの商品知識を学ばせる
④お客様のニーズを把握する力を学ばせる
⑤お客様が簡単に楽しく継続的に使用できる商品提案力を身につけさせる
⑥化粧品の根本的な知識を身につけさせる
③について
販売する新製品や主力商品などの特徴を理解してもらわないと、売り上げが伸びません。
ですから新人育成の際、一番最初に教える内容になります。
新商品については発売の際、講習があり全員に資料が配付されます。
ここは、メーカーも販売店もきちんと押さえるところでしょう。
そして④〜⑥なのですが「ちゃんとやろう」とすると、時間とお金がかかります。
勉強するのは年間で一回 程度でしょうか?
毎年季節ごとに新商品の発売やキャンペーンがあり、しかもBAは毎日シフトで店頭に立っているわけです。全員受講できるタイミングがあるとも思えません。かなりの人数のBA全員に全て同じ教育をするのは無理があります。
そうすると、教育対象者が選別されるようになります。
店長やチーフなどの肩書きのある人が対象になって、彼女たちに育成を担ってもらうことになります。彼女たちの教え方や伝え方にもそれぞれ個性がありますから、店舗によって「美白商品なら●●●店が強いよね」という特徴が生まれます。
どの人材を引き上げるのか?育成を任せて良い人材なのか?選別する側にも大きな責任があって、能力が必要です。
経営者の考え方と長年の積み重ねが「会社」を作り出し、選別の仕方にも個性が生まれてきます。BAさんのメイクアップや傾向も、会社ごとにありますよね?大手化粧品メーカーは、特徴が出ていると思います。
④と⑤は「技術」だと言い切る人もいらっしゃいます。本も出ています。確かにそういう面もあるのですが、お客様の気持ちやニーズをすくい取るのは、テクニックだけとは言い切れないのです。お客様から聞いたお話を、どう咀嚼するのかは個人それぞれの個性があって、判断が異なります。経験で磨かれる部分もありますが「センス」の部分も大きくて、白黒はっきりと線引きできないものだと思います。
ただ⑤は「シンプル&簡単」な提案は、年配の方にも不器用さんにも喜んでいただけます。伝え方を工夫してみてください。「私にもできる」が「楽しい」や「続ける」を呼び寄せます。
化粧品フリーク以外のお客様を増やすことができます。
④と⑤は本当に大変ですが、⑥については?
意外に、ないがしろにされている部分です。
最低限、化粧品の個別包装に書かれている「注意事項」「使用方法」をお客様に読んでお伝えして欲しいと思いますが、現場でそのようなことをされているのを目にしたことはありません。毎日、毎日お客様にお伝えすることで、化粧品の保管方法や、トラブル回避の知識が身についていきます。単純なルーチンワークで、質の良いスタッフ育成がある程度可能です。
ですからこれだけは、是非、実行していただきたいと思います。
基本的な化粧品の知識を身につけさせることに積極的でないのは、メーカーや販売店側の事情もあります。例えばそのメーカーが、オイルクレンジングやそれに対応したスキンケアだけを製造していたら?
実際には、肌質ごとにお勧めするクレンジングタイプも洗顔料も異なるのですが、BAさんに知識があると「お客様の肌質ですと、当店のクレンジングは不向きです」となってしまいます。売り上げは逃したくありません。新商品や主力商品の知識だけを理解して販売してもらった方が、いいですよね?
熱心なBAさんや社員さんの一部は、個人的に勉強されて知識を蓄積します。知らなくても販売はできますが、提案のセンスを持ち、努力された方が後々「人が真似できない」実績や、お客様の信頼を得ることは言うまでもありません。個人の資質に頼らなければいけないのは残念ですが、秀でるということは本来そういうものかもしれません。
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