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コピーは語る。

  • 執筆者の写真: reethihandhuvaru
    reethihandhuvaru
  • 2017年1月18日
  • 読了時間: 4分

※写真は、「茶の葉」で供された一月の生菓子とお茶のセット。 ⭐️ショウウインドゥより

 商品やサービスを販売する時、お客様にアピールする言葉がいかに大切か、皆さんはご存知だと思います。

製造・販売者側は、商品や提供するサービスの「売り」を強調したい。

それが解ってもらえないと売上が見込めないので、キャッチコピーに心を砕きます。

「売りたい気持ち」が行き過ぎると、エビデンスがはっきりしない目新しい情報に飛びついたり、効果を強調しすぎてしまいます。

例えば今だに消えない「マイナスイオン」「皮膚呼吸を妨げない」「クラスターの小さい水」などなど・・・。

現在では、それらは「似非科学」の最たるものとして指摘されているのですが、一度拡散された「体にいいらしい」「美容にいいらしい」と言う情報は、後に消費者庁などから注意喚起を促されたにもかかわらず、未だに販売する輩も、信じている方も多いのです。

●マイナスイオン。

「滝の近くの爽やかな空気を浴びて、癒されたり気分がよくなったり、肌の調子が良くなったと感じたことがありませんか?それはマイナスイオンをたくさん浴びているからです・・・」といった紹介をされました。(マイナスイオンの効果については、日本だけに広まったもののようですが)

大手電気メーカーの空調機器の宣伝に利用されたことが大きいのですが、空調機器に限らず、化粧品・美容業界も巻き込み、一気に広まりました。

販売する側は「マイナスイオン」という単語を使用すれば「顧客に対してアピールしやすく」「売上が期待できる為」なかなか手放そうとしません。

少々表現を変えたり、名称を変更したりしながらも、継続させています。

●クラスターの小さな水

これも似非科学の代表例で、同じく消費者庁で注意喚起がなされています。

波動水やらトルマリン水やら、怪しげな水を売る詐欺商法に利用されるワードです。

●「皮膚呼吸を妨げない」と言う表現。

義務教育で人間は「肺呼吸」だと習っているのですから、こんな表現をすることは本来あるはずがないのです。

でも、学校の勉強が全ての生徒の腑に落ちているか?とか、常識として身についているか?は別の話。

感覚として「皮膚呼吸を受け入れてしまう素地」があるんでしょう。

空気を吸う(吸気)、吐く(呼気)・・・。人間がもし皮膚呼吸していたなら、泳いだり

潜ったりしたらすぐに死んでしまうはず・・・ですよね?

なぜこんな表現が居座ってしまうのか?

随分古い話ですが・・・。

映画007(ゴールドフィンガー)のストーリィの中で「金粉を全身に塗られた女性が殺された場面」の死因が「皮膚呼吸ができなくなって死んだ」とされ、広まったのがきっかけだと言われています。

実際には体温調節をするための毛穴(汗腺)が塞がれてしまうために、長時間そのような状態でいることは熱中症になりやすく大変危険・・・ではあるのですが。

そう。

死因にするには無理があるのです。

 それ以前からなのか、それ以後なのかはわかりませんが、化粧品業界やエステティック業界には、観念としての「皮膚呼吸」が存在しています。

エステティックの業界では、皮膚(毛穴)から漏れ出る二酸化炭素を広い意味での皮膚呼吸

と表現したり、化粧品業界の一部では毛穴が詰まった感じがしない「軽いタッチ」の化粧品について「皮膚呼吸を妨げないファンデーションです」などとする会社があります。

こんな表現をしている会社は、消費者にレベルを疑われると思うのです。

それ以前に、真っ当な会社の経営者や社員(宣伝部とか企画部とかの)であれば、そのような表現を選ばないでしょう。

 業界や会社の利益が絡んでいますし、消費者も「わかりやすい表現」を「商品を選ぶ際の参考」にしているようなので、寛容な措置?になっているようなのですけれど・・・。

利益を優先して怪しい表現に乗っかる会社か?

消費者に対して真摯な会社か?

もしくは、会社としての矜持(VISONや夢)があるのか?

企業姿勢が、商品コピーにも滲み出てくると思っています。

化粧品に限りませんが、一流の商品であるほど「黙して語らず」・・・とまではいかなくとも、控えめながらも美しいアピール表現を選んでいると思うのです。

 魅力があればあるほど、その商品を表す言葉はシンプルで美しい。

目を凝らして、信用できる会社が提供する商品を購入したいと思います。

そして自分自身も、真摯な態度を持ち続けられたらと思います。

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