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「綺麗」の押し売り?

  • 執筆者の写真: reethihandhuvaru
    reethihandhuvaru
  • 2017年10月23日
  • 読了時間: 4分

 美容部員の皆さんに、製品の特徴やポイントを学んでもらう研修。

他社のことは存じ上げないのですが、各メーカーさんにも似たような研修や講義が、きっとあると思います。

2〜3ヶ月に1回程度、全製品について知ってもらうためにスケジュールを組んでいましたが、その際、必ずアンケートに記入される質問や希望がありました。

「どのくらいの期間、使ったら効果が出るのか?」

「成分について、もっと聞きたかった」

「○○を使っている場合、前に使うのか、後に使うのか?」

10年以上前ですが、多分、現在も受講生がアンケートに記入する内容は、変わっていないのではないでしょうか?

販売する側の気持ちが、手に取るように分かります。

・「シミが消えた」「シワが薄くなった」とか「消える」と言いたい!

・「3ヶ月使ったら、必ず実感できる」と、はっきりしているならそれを言いたい!

・すごい成分が入っている!その成分について教えたら、お客様が感動して購入に繋がる!

 ・・・だから、その成分についてもっと知りたい。

・化粧品を買ってもらいたい!今使っている化粧品も使い続けてもらいたい!それには順番を

 きちんと伝えないと!

肌の悩みを一発逆転できる化粧品があれば、販売や接客は簡単そうです。

ですが、化粧品ができることは限られていますし、言える効果効能は、薬機法で決められた範囲だけです。

ただ、今回は薬機法を語るわけではありません。

ちょっと考えてみればわかりますが、お客様は、それぞれ生活習慣や性格が異なっています。

受けるストレスも、環境も違う。

それを加味すれば、普通に考えてもお客様が全く同じ期間で綺麗になるなんて、有りえない。

疲労が溜まっているとか睡眠不足、偏った食生活や紫外線を受けやすい状況で働いている人、運動不足の人・・・それぞれです。

お手入れをきちんとできる人もいれば、手抜きタイプの人もいます。

自分の顔を優しく扱える人も、大根を洗うみたいにゴシゴシしちゃう人もいる。

お客様に綺麗になっていただくためには、「お客様のタイプ」や「お客様の生活習慣やパターン」を知り、「継続が可能なお手入れ方法」をご提案できるかどうかが大切。

お客様の洗顔の仕方を見直すだけで、見違えるほど肌が綺麗になることがある。

化粧品の紹介も大切ですが、綺麗には、バランスのとれた食事・質の良い睡眠・適度な運動が大切で、関連があることを、もう少し知って欲しいなぁと思います。

ストレスを感じすぎると血行が悪くなってしまうとか、程よい緊張感(これもストレスですが)が人を美しく見せたりもするとか・・・、そういったことも。

美容部員さんは、化粧品の効果や成分、メイクアップテクニックに夢中になってしまいがち。

それから、お客様本人が気にしていない肌の悩みを気づかせようと、躍起になる傾向がある。

「誰が見ても気になる頬のシミを、彼女は気にしていないんですよ。なんとか分かってもらいたいんです。綺麗になって欲しいから。」

販売側にとっての当たり前は、お客様の意識や自覚とは異なることがあります。

お客様の中には、毎日クレンジングするのも面倒くさい、毎朝、顔を洗うのも面倒だとか、お風呂があまり好きじゃ無いという方もいらっしゃいます。

メイクアップ自体が嫌いだとか、苦痛な人もいます。

メイクアップを全くしない人も、結婚式とかイベントがある時だけしかしない人も、マナーだからと仕方なくする人もいらっしゃる。

誰もが楽しんで、スキンケアやメイクアップをするわけではないのです。

悩みはあるし気にしているけど、積極的にお手入れをするとも限りません。

仮に、薬のように「塗るだけで一発逆転できる効果のある化粧品」があったとしても、「塗る」を継続できなければ、効果を発揮することもできませんよね?

全くお手入れをしない人が「たった一つのお手入れ」をきちんと出来たら・・・。

手の使い方を理解して実践したただけでも、全然違う。

「これなら、できる」「楽しく続けられるかも〜♪」という提案になるかどうか?

結果が出たら、継続できたら・・・お手入れの楽しさは確実に広がります。

コミュニケーションの有無と活用が、アドバイスには欠かせません。

うっかり、販売する側の都合や常識を、お客様に押し付けていませんか?

そう、「綺麗の押し売り」。

お客様にとって「余計な御世話」・・・になっていませんか?

お客様との適度な距離を保ちながら、的確なアドバイスをすることができたら「信頼」を得ることができる。

信頼を得ることで、サロン運営は良い方向に回り出します。

化粧品の効果を語るより、販売のテクニックを駆使するより、信頼を得ることは大事なことだと思います。

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