「雨と雪の匂い」。
- reethihandhuvaru
- 2019年4月10日
- 読了時間: 2分

季節外れの雪が降ったとか冬に逆戻りだとか・・・。
今日は、天気予報が朝から賑やかです。
さて。久しぶりの雪やら寒さやらで、ちょっと思い出しました。
雨の匂いがするとか、雪が降る匂いがすると言う感覚。
ご存知ですか?
田舎の出身者なら・・・特に雪が降る地域の人間にはわかっていただける感覚だと思いますが、如何でしょう?
「雨の匂い」の、あの苔むす庭の瑞々しい・・・もしくは森の中の落ち葉の間から香ってくる豊かな土の匂いにも似た香り。
雪が降る前にも香る、「雪の匂い」。
酸素系漂白剤に近いような・・・静かな水の匂い(水は無味無臭ですが)。
香水に「水の匂い」をテーマにしたものがあります。
感覚としてもイメージとしても、明らかに「水の匂い」は存在しています。
この「雨の匂い」「雪の匂い」は、感覚やイメージだけでなく本当に存在し、「ペトリコール」と言うそうです。
ペトリコールの材料は、植物や土壌細菌が、生き残りをかけて放出した化学物質が堆積したものだそうです。
水が手に入らなければ、発芽も成長も繁殖も望めません。
渇水で事切れる寸前の苦しい現世代が、雨が降るまで種を眠らせ菌を休眠させるために、次世代のための手を打ったのです。
そして、雪や雨がいよいよ近づいた時に・・・香る。
「発芽して大丈夫。目を覚まして大丈夫。」と。
「ペトリコール」は、生き残りをかけた植物の生存戦略の賜物なのです。
壮大な「小さな生物」のロマンです。
科学や化学の授業に、もっとロマンを持ち込めば、理系の勉強が楽しいものになったのに・・・。
進路だって変わったかもしれません。
もっと、興味が持てたと思うのですよね。
ちょっと、悔しいなあ。
受験勉強のために、ただただ、元素記号や化学式の暗記に明け暮れちゃったから。
今、アロマテラピーに携わっているのは、「理系のロマン」に触れる機会が増えたからかもしれません。
ちなみに、材料は概ね以下の化学物質だそうです。
①パルミチン酸とステアリン酸
②ゲオスミン
③オゾン(清々しい香りがする酸素の分子。)
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写真は、寒桜の木の下です。新緑の季節が始まっています。
水の匂いがするようですね。
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