「望むように聞こえる」という事。
- reethihandhuvaru
- 2019年7月17日
- 読了時間: 3分

同じ話をしても、どう受け取るかは人によってそれぞれ。
そして、人は、自分が聞きたいと思える内容に変換して話を聞く。
自分が望むように人の話が聞こえてしまうのは仕方のないことです。
補足情報があったとしても、興味のない内容は聞き流してしまう。
どんなに噛み砕いた表現をしたつもりでも、捉え方は一様ではありません。
ある取引先の担当だった頃の一コマを例にあげてみます。
取引先の会社社長から情報を得ていたので、会議の席でスタッフに私はこう言いました。
「キャンペーンに無理に乗らなくていいんですよ?」
「集客は・・・キャンペーンは・・・手段に過ぎません。」
「本来、集客は期限を切って行うものでも無いし、表彰されたり、達成賞を貰うことが目的ではありません。」
「月に1〜3人、コンスタントに新規客が増えているなら、別にキャンペーンに乗らなくて全然構いません。」
「全体の固定客数が、1%でも前年より増加していることが大事です。」
「サロンの健全な経営のために、スタッフの皆さんがきちんとお給料をもらえる環境を整えるために、必要なことが《新規顧客獲得》なのです。」
「顧客獲得は、皆さんのために必要なことなのです。」
「集客キャンペーン」に苦戦していたスタッフ達。
サロンの経営者に発破をかけられても、思うように集客ができません。
仕事するのが憂鬱です。
彼女達の気持ちを楽にするためでもありましたが、目的と手段を理解できていないようなので、理解してもらえるように整理したつもりでした。
彼女達は、私の言葉に飛びつきました。
「先生(講師である私のこと)は、集客しなくていいって言いましたよね!!」
・・・と、社長に確認を取ってきたとか。
いや。
集客しなくて良いとは言ってませんが。
キャンペーン期間にこだわる必要がないとは、言ったけれど。
キャンペーンは手段だから。
それを利用するか?しないか?というだけで。
お客さんが増えないと困るんだよ?みんなの為だよ?って話したはずだけど。
集客が、本当に苦痛だったのでしょうね。
社長から話を聞いて、苦笑いをしてしまいました。
・・・・・・・
集客は、美容室やエステサロンやアロマサロンに限らず、とても大切です。
何故なら、固定客であった人の数%が、毎年一定の割合で離脱してしまうからです。
結婚、出産、離婚、進学、就職・・・。
人生の節目でホームグランドが移動することもあれば、金銭的余裕がなくなることもある。
サロンの方は、固定客が減ってしまえば売り上げが下がるので、スタッフ数の維持が(経営的に)難しくなる。
結果的に、サービスの質も下がります。
そうすれば、更に固定客を手放すことになります。
サロン運営には致命的です。
毎月、一定の新規顧客を手にできるサロンなら良いのですが、うまくいっているサロンは多くはありません。
ですから、宣伝広告をしたり、キャンペーンを組んで集中して集客をする。
イベントとして立ち上げて、顧客を量産する。
でも・・・。
キャンペーン&イベントで、勢いで粗製濫造した新規顧客が、固定客として残るかどうか?
丁寧な接客が可能な体制が、そのサロンは整っているのかどうか?
キャンペーンを利用できるくらい、大量の集客に対応が可能なのかどうか?
キャンペーンを利用するのもしないのも、サロンの自由なんです。
そう。
キャンペーンはやらされてはいけないし、利用するものだから。
目標と目的を共有するスタッフと共に、質の良いサービスを提供できるサロンで、サロンのファンとして固定客を育てる。
小さなサロンの未来は、上質を志向することで開けると私は信じています。
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写真は、緑のレースのような蔓(つる)。
瑞々しくて、惚れ惚れしました。
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