化粧品カウンターの変化
- reethihandhuvaru
- 2017年9月14日
- 読了時間: 3分

このところ、百貨店や専門店ビルの中の化粧品売り場のカウンターが、大幅に変わったのをご存知ですか?
腰の位置から下がガラスのショーケースタイプになっている什器が、なくなっていますよね?
商品ディスプレイはショーケースカウンターではなく、背面の高い位置に移動したりして、ショーケースカウンターの代わりに大きなテスター台が配置されています。
テスター台の下は前面が透けていたりはせず、スタッフがカウンターの内側で、在庫やテスターの予備を出し入れできる引き出しが設置されている様子です。
こういう風に変わる前の売り場のディスプレイは、迷走していましたものね。
持て余していたと言ってもいい。
それをやっと、多くの化粧品会社の本社の方々が気づいたようなのです。
どう、迷走していたか?と言いますと・・・。
ショーケースの中に、大きな写真POPと化粧品本体と一緒に飾ったりしていて、商品がちっとも目立たない。
POPより化粧品は、はるかに小さいですから。
ポスターや POPが目立っているだけ。
そのせいで、商品がチープに見える。
本品を飾る意味がない、ショーケースになってしまっていたのです。
しかも、そのPOPで本商品が霞んでいるショーケースの上に、思い切りテスター什器を載せている。
本当の意味で、売り場を解っていない、知らない人たちが販促物を作っていたとも言えるでしょう。
販促部とか宣伝部はあっても、そこはディスプレイを考えている部署ではありませんし、その重要性を理解している社員はまずいないし、部署もない。
どこの会社でも、多分似たような傾向だったでしょう。
販促物をルーチンで製作しているんだと思います。大抵、製作物の内容はは変わりませんから。商品を差し替えて作るだけ。
売り場用のコルトンに、ポスターと卓上POP、パンフレット、お客様向けのハガキ。
そんなところでしょうか?
今は、秋の新商品の発売時期です。
新商品は、秋の新色メイク、スキンケアは保湿系ですよね?
この時期「秋」を飾ってはいるけれど、「秋の新商品」をデイスプレイできていない。
そういうサロンやお店が多いのです。
皆さんのお店は商品ではなく、秋という「作品」を飾ってしまっていませんか?
ディスプレイに使用するグッズ(例えば造花とか)の方が、商品より目立っていたり、グッズが商品に被って全体が見えない配置になっている。
飾ることにばかり集中して、やっぱりプライスカードを付けていなかったりする。
ショーケースの撤去などのハードの部分はテコ入れができたとしても、ソフトの部分のテコ入れは難しいですから。
現場がディスプレイの極意を理解しているわけではありませんからね。
アパレルの売り場でも、似たようなことがあります。
毎年、毎シーズン、素敵な商品が投入されます。
その素敵な商品が、お客様に魅力的にアピールできているとは限らない。
ニットやシャツを畳んでの陳列は、「薄い色が上、濃い色が下、グラデーションで重ねる」など、陳列の基本として出来上がっている内容は指導しやすいのですが、マネキンのディスプレイはセンスが必要とされるので、なかなかうまくは行きません。
残念な組み合わせを、見かけることがよくあります。
「これとこれを組み合わせて陳列」するという、マニュアルのようなものが多少あるようですが、その商品が売れてしまった後は、現場の実力に委ねるしか無くなってしまいます。
視覚で訴えるということは、とても強力な販売戦力なのですけれど、派手であるとか目立つ事とイコールではないのです。
その商品が、素敵に見えて、記憶に残るということ。
このバランス・・・理解してもらうのには、時間が必要ですしコツやポイントがあります。
もし、ご興味のある方は、気軽にご相談くださいね。
少しはお役に立てることがあるかもしれません。
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